笠舞歩と書いて「かわいい」と読む

こんにちは。笠舞歩くんかわいいbotです。

 

この文章は、手のひらに残った宝物をじっと見つめて「可愛いね」「綺麗だね」「素敵だね」と褒めそやす目的で書いています。

(訳:この文章は、劇団『ドラマティカ』ACT2/Phantom and Invisible Resonanceに登場する笠舞歩というキャラクターに対する想いの丈を綴った文章です)

 

舞台を見てない人にも「どっかのオタクの癖(ヘキ)に刺さったキャラクターがこの世に爆誕したんだな」ってことが伝わったらいいなという気持ちもちょっとあります。

 

魅力を伝えるために必要な事項は記載するスタイルなので、文脈的に作品のネタやオチが推測できてしまう可能性は大いにあります。1ミリたりともネタバレを食らいたくない方にはおすすめしない文章です。

 

フィルターがかかりまくった主観の記憶を頼りに綴っていますので正確性には欠けます。基本的に、舞台観劇と役者さんが好きなオタクの譫言です。

 

よろしくお願いします。

 

 

 

◆笠舞歩くんってだあれ?

まあまずはこちらの映像をどうぞ。

www.youtube.com

 

とってもチャーミングなスーツ眼鏡の男の子がいましたね。

それが笠舞歩くんです。

 

笠舞歩くんを演じているのは、氷鷹北斗くん(を演じている山本一慶さん)。

もうちょっと補足するなら、スマートフォン向け大人気ゲームアプリ「あんさんぶるスターズ!!(あんスタ)」のスピンオフ的な舞台作品(劇中劇のようなもの)のキャラクター。

2次元のアイドル兼役者がお芝居している姿を3次元の役者さんが演じている。そんな感じです。ちゃんとした情報は公式HPとかをご参照ください。↓

 

www.dramatica-stage.jp


◆笠舞歩くんに出逢ったオタクの第一声

6/24夜公演(初日)の幕間にスマホの電源を入れて即吐き出した感想は以下の通り。

 

 

うんうん、気持ち悪いオタクの感想ですね。

 

 

名前・かわいい・それを強調する形容詞しか言っとらん。

興奮度合いが感じられるツイートですね。

何がそんなに刺さったの?

 

ひとつひとつ、記憶が残っている範囲で確かめてみようと思います。

 

◆かわいいを羅列するだけのパート

第一声がかわいい

先述の動画にも入っている通り第一声が「京極さあ〜ん……。ほら、入れ」なんですけど、これがもうかわいい。聞きました??

「ほら、入れ」

はい、かわいい。

 

自己完結しないでもうちょっと言葉を尽くすと、氷鷹北斗としての台詞とはちょっと違う、マイルドなニュアンスがとっても素敵。

北斗を演じている山本一慶さんともちょっと違う気の弱さというか、いわゆる「やれやれ系男主人公」を感じる声色です。

 

ここ数年の間、山本一慶さんが演じた役のなかで一番近い雰囲気の喋り方をしているのは、音楽劇『星の王子さま*1の飛行士かな?と私は思いました。ランフォーのジョン・スミス*2もちょっと近いかもしれない。

ニュートラルでちょっとお行儀が良くて、自信のあるクール系というよりも気弱そうな感じ。

 

動きがかわいい

先述のOP映像でもこの魅力に関しては十分伝わっていると思うのですが、ひとりカートゥーンアニメか?という勢いで表情も指先も手も脚も動く動く。

あ~~~これはわんぱく(思いやりを込めた表現)な上司にお小言をもらしながら苦労とストレスを抱える部下ですね!?わかりました!(?)という気持ちに……。

OPでキャラのバックボーンを伝えるのがうまい。すき。

 

あと、基本的に上司や周囲にフラストレーションを抱えているキャラなので、感情が至るところに表れていてかわいい。

 

仲の悪そうな二人がぶつかるたびに

・ハラハラしたり(おくちに手をあてがちでかわいい)

・困惑したり(下がり眉とよく動く両腕かわいい)

・怒ったり(そんな漫画みたいなおこポーズある??そのかわいいポーズのままそんなかわいい歩き方する??かわいい)

・落ち込んだり(階段の使い方と三角座りが最高)

いや~、かわいいですね。

 

2幕以降もまた違ったベクトルのかわいい動きを魅せてくれるのですごい。

そんなグニャグニャした歩き方ある??何その舌ペロとふごふごしたおくちは??かわいい。

下半身をしっかり使って、全身で感情を表現しているのも素晴らしい。かわいい。

 

あと、階段での座り姿勢から急に移動して数メートル先に立つ相手に詰め寄るシーンがあるんですけど、そこの動きが独特で絶妙。

ミュージカル・コメディ改めオフ・ブロードウェイミュージカル『ラヴ』*3のときにもベンチ上で似た動きを目にした記憶があるのですが、なんで座り姿勢のままそんなきれいにスライドして立ち上がれるの??

山本一慶さんのお芝居を評価する感想のなかで「なにあの漫画(アニメ)みたいな動き!?」というフレーズを聞くことが多々あるのですが、まさにそれ。いやうそ漫画でも表現するの難しくない??(まずこの文章でも表現できてない)

わかんないよ~面白いよ~すごいよ~!

 

ダンスがかわいい

動きがかわいいのうちに含まれるっちゃ含まれるんですけど、スーツ眼鏡の人が踊ってる姿=性癖だったことが発覚して衝撃を受けたのであえて別の見出しに……。

現地でOPを見た瞬間、気付きと興奮が同時にやってきてあら大変。

個人的に、いわゆるバキバキにうまいダンスというより、あくまで「陰キャ刑事(公式表記ママ)」が踊っている雰囲気が最高にときめきポイント。

 

殺陣カッコいい

さすがにこれはかわいいではなくカッコいい。

刑事ってどんな武器を使うのかな~?と思ってたら「なんかとりあえず全部」って感じでした。撃つし刺すし投げるし蹴るしなんなら素手最強すぎんか?そんなことある??ありがとうございます。

殺陣つけてくれたろっぽんさん*4もありがとうございます。毎回期待以上の殺陣シーンを見せてくれてありがとうございます。

ちなみに今回は如意棒*5出てきませんでした。(それはそう)

 

喋ってる内容がかわいい

一慶さんのおしゃべりを何かしらの配信やイベントで見たことがある方は笠舞歩くんの某説明パートを見て「いやもうこれただの山本一慶では?」と思われたのではないだろうか。私は思った。

多少ボカして書くと、笠舞歩くんが長々と解説してくれる場面があるのですが、言ってる内容や語り口にめちゃくちゃ見覚えがある。

世の中のささやかな(だけど本人にとっては重要な)事象に対して独特な角度で不満を漏らす一慶さんのトークが私は大好きなのですが、完全にそれ。一慶さん、脚本書きました??(書いてない)

 

補足:役者さん本人が出張っているという意味ではなく、役者さんのエッセンスが多分に活きているという意味で、そもそもあんステにおける氷鷹北斗というキャラが既に一慶さんと絶妙に融合して成り立っている*6前提のもと生まれたパートなのかな?と私は思いました。

 

あと、語尾がかわいい。まろやか。「~なの?」と聞いてくれる。やさしい。

それから、京極さんの止まらないボケに対して「ん~ん!ん~ん!!」と赤子を躾けるかのような窘め方は必見。かわいい。

 

上司へのアピールの仕方がかわいい

笠舞歩くんは上司である京極哲太さん(演じているのは日々樹渉というキャラで彼を演じているのは安井一真くん)をとても尊敬しているのですが、その敬意の伝え方がかわいい。一言でいうと、いじらしい。

京極さんと歩くんの関係性を端的に喩えるならば「第三者にはバレバレなのに本人たちだけが気付いてない両片思いの二人」。

それを序盤から見せつけられたオタクはただただ困惑です。

 

婉曲な物言いしかしない(しそれで伝わると思ってる)歩くんと、放任が愛情だと思っている(そして伝わってると思ってる)京極さん。

わからんて!歩くん、そんな遠い言い回しではわからんて!!!京極さん!言葉にしないと伝わらないことってあるよ!!!まって!言葉にするのは今じゃない!そこじゃない!(オタクのガヤ)

 

怒っている姿がかわいい

基本的にぷんすかしていて大変にかわいい歩くんなのですが、じゃあそのぷんすかをどう表現しているの?ぷんすかの何がかわいいの?という話。

 

例えば、上司への不満をハイチェアにぶつける。ただ単に椅子を叩くのではなくてギュンッと回す。えっなに、かわいい……。

 

動きがかわいいパートでも書いた、漫画みたいなおこポーズ(右手をグーにして振り上げてる動き)。

物語を進めてるのは、歩くんが怒ってる対象の人たち。その会話を邪魔しないように声には出さずに全身で怒ってる。オフ芝居って楽しいよねえ。かわいいねえ。

 

伏線にもつながる怒りに関してはちょっとスンッとしてるというか、ハァ?という怒りを感じて、これがまたハートにギュンッとくるかわいさ。コミカルな怒りとシリアスな怒りが同時に味わえてしまう、それが笠舞歩。

 

喜怒哀楽ポイントがちょっと変でかわいい

えっそこで照れるの?えっそこで怒るんだ??みたいな挙動をするキャラクターによわいので私は笠舞歩によわい。(急に結論)

 

結論:全部かわいい

かわいい以外のワードでかわいいを語りたいのに結局かわいいという言葉に落とし込んでしまう。修行が足りませんね。

 

◆かわいい以外の魅力ポイントももちろんある

歌がうまい

一慶さんはもともと綺麗な歌声の持ち主で、最近はミュージカル作品続きで歌唱力も右肩上がりだったのでまた素敵な歌声が聞けるんだろうな~とは思っていたものの、毎回予想を上回る形で上手くなられているのでびっくりする。

あと何より、一慶さんご本人が近頃「歌声でお芝居(表現)することの楽しさ」を実感している雰囲気があって、それがとても嬉しい。(長年のファンではないので見当違いなことを言っていたらすみません)

 

コンサートホール向きの曲がいくつかあったので、好きな役者さんの歌声が劇場に響き渡る感覚ってこういう感じか~!!!と東大阪の劇場(今回の劇場のなかで一番コンサートホールっぽかった)で天を仰ぎました。

モリミュ*7やマズミュ*8でも近い感覚は味わっていたのですが、役どころやキャラのベクトルがまた違うので…。

 

あと、漏れ聞こえてきた感想のなかに「北斗はオペラみたいな壮大な歌とか上手そうなイメージあったから良かった」「こんな歌も歌えるんだ」みたいな原作ファンの方のお言葉があったのも嬉しかった。昔は原作ファン側だったのにねえ。不思議だねえ。

 

説得力がすごい

相手に説明をする役回りが多い笠舞歩くんなのですが、終盤の説得力がすごかった。そして「ただの山本一慶では?パート2」だった。

というのも、説明している内容が普段ご本人が語っている自論とかなり似通った内容だったから。

やっぱり脚本書きました??(書いてない)(でもアイデア出しとかはしてたのかもしれない)

 

ある意味とても正しい、物事の本質を見抜いた話をしているのですごく考えさせられた部分でもあります。

全体の世界観やストーリーに対しては思うところがいくつかあるものの、ここの下りは毎回聞き入ってしまった。なんなら公演を重ねるごとに説得力を増していたので、これ大千秋楽はどうなっちゃうのー!?ととても楽しみにしていた。

 

説得力ってどうやったら出せるのかなあ?と日頃よく思うのですが、言葉の絶妙な間合いだったり、目線の力強さだったり、身体の動かし方だったり、いろいろあるんだろうなあ。でも一番は、揺るぎないハートなのかもしれない。

 

キャラと役者さんが協力して「役」を演じている

一慶さんが先日のニコ生配信*9で「(笠舞歩は)北斗と協力しながらつくってる」といった感じのことを話していたのがとても記憶に残っている。

それより前の、また別の配信(イベントだったかもしれない)では、家では台本を開かないと日頃から豪語しているあの一慶さんが「この間、家で台本開いちゃったよね笑」といったことも話していた。

北斗が演じるなら(この台本と向き合うなら)どうするか?ということを想像しての行動だったとか何とか。うろ覚えでごめんなさい……。

 

実際に公演を見て私が感じたのは、「北斗のオーダーに対して一慶さんが応えてつくり上げたのが笠舞歩では?」ということ。

 

氷鷹北斗が「笠舞歩」という役を演じるにあたってのプランを提示。それを実現するために必要なスキルや要素を一慶さんが提供。必要に応じて「こうした方がいいんじゃない?」的なアドバイス(アレンジ)もオプションで提供する、みたいなイメージ。

 

要所要所で「山本一慶さんご本人では……?」というパートを感じながらも、どこでその要素を出すかの判断は北斗に委ねられているような、いつもの一慶さんのお芝居とは少し違う不思議な感覚があった。

氷鷹北斗がイメージしている山本一慶≒笠舞歩なのでは?という印象。

(北斗くんがイメージする役者・山本一慶さんは実際のご本人よりちょっと2次元的に誇張されていそう、という私のイメージの投影もある)

 

ACT.1では散々解釈に悩んで自分なりに落ち着きどころを見つけて納得した経緯があるのですが、それが良かったのか何なのか、今回でやっと「ドラマティカのこの構造、キャラ作りという観点ではめちゃくちゃ面白いな…??」と思いました。

 

前回は物語ありきの作品だったのが、今回はキャラありきの構造ぽかったのも影響してるかもしれない。

 

日ごとに印象が全く違う

これは今作のカーテンコールのネタバレになっちゃうんですけど、和蒜 デニス 健治を演じた斎宮宗くん(を演じているのは山崎大輝くん)が

 

「人も役も、日々変化していく。また観に来てくれると嬉しい」

 

みたいなことを言っていて。

 

どの舞台もそうだと思うんだけど、劇団ドラマティカというカンパニー全体が本当に「変化」を大切にしている気がしていて(だからちょっと長めの公演期間が設定されてるのかな?わかんないけど)だからこそ京都14公演吹っ飛んだのはくやし~~な~~~という気持ち。*10

 

私は幸運なことに東京・大阪・京都の3か所で観劇できたんですが、全部の劇場で笠舞歩というキャラクターの印象が違っていて。

 

 

突然オタクの気持ち悪い譫言を引用してすみません。本当に申し訳ない。

オブラートに包みながら感想を漏らすにはこの表現しか思い浮かばなかったんです本当にごめんなさい。でも我ながら的を射てると思う。(急に開き直る)

 

私の語彙が少女漫画なので「恋」と表現しておりますが、前者の恋する乙女が東京(配信日辺り)の印象で、後者が大阪・京都の印象。

 

台詞はほぼ変わってないのに、言い回しや表現でこんなに変わるんだ~!?こんなに変わるとキャラ同士のパワーバランスも変わるのでは~!?!?え~!?たのし~~~!!!!となっておりました。

 

面白かったのが、東京初日&2日目しか見ていないときの私と、大阪公演しか見ていない友人との会話。

笠舞歩くんかわいいと言い張る私に対して、「気持ち悪くて良かった(褒め)」と返した友人。いくつか感想のやり取りをしたのですが、微妙に食い違ってて、私に強めのフィルターがかかっているにしても(そこは認める)ちょっと違和感があるような……??と思っていた。

 

大阪公演を見た私は「なるほどね!????」となった。

 

メサイア*11

 

正直「初日頃のアプローチが好きだったのに」みたいな感情はちょっとあった。でも、それ以上に「そうか、今回は演じるキャラクターの固定概念がないに等しいから自由に進化していけるんだ」という気付きがありこの感想に至りました。

 

友人と同じ作品、同じキャラクターを見ていると思い込んでいたら、どうやら全然違うものを見ていたようです。

こういうのをね、アレっていうんだよね、歩くん。

 

◆まとめ

どうやってまとめよう!笠舞歩くんかわいいです!

直近で再配信があるかどうかはわからないけれど、ACT.2の円盤化は決まってる((東京2日目夜に配信があったのでそれがベースになるのかも??)12/21発売予定)のでよろしくお願いします!

 

ちなみに前回のACT.1は7/29まで再配信やってます!全景とスイッチングの2種あるよ!全景に至っては770円とかいう意味わかんないくらいお安いお値段だよ!!!

氷鷹北斗くんが演じる悟空は笠舞歩くんとはまた違った意味でかわいいです!

www.dramatica-stage.jp

 

 

 

 

笠舞歩というキャラクターを生み出してくれた劇団ドラマティカと山本一慶さんに乾杯!

 

テンプレ文ではなく心の底から、魂込めて、ますますのご活躍を心よりお祈り申し上げます!!!

 

 

 

 

 

*1:残念ながらゲネプロ映像はない(と思う)のですが、お写真ならスマボさんとかで見られます→https://sumabo.jp/150053

*2:ロンドンコメディ『Run For Your Wife』。気弱でいい人そうだけどオブラートにも包んでひどい男だよジョン・スミスって奴は……

www.youtube.com

*3:ひどい男パート2。件のベンチの動きは見れませんが、癖のある動きと賑やかさは伝わる映像だと思います。

www.youtube.com

*4:六本木康弘さん。この殺陣最高だな!?キャラやストーリーが活きてる!!と思ったら高確率でろっぽんさん。(私調べ)

*5:ACT.1が西遊記モチーフだったので北斗くんは悟空の役を演じていました

*6:あんステ初演が2016年なので山本一慶さんはかれこれ6年以上氷鷹北斗というキャラを演じている

*7:ミュージカル『憂国のモリアーティ』。一慶さんはここでもスーツ眼鏡の役ですがこちらは金髪のスーツ眼鏡です。

*8:ロックミュージカル『MARS RED』

*9:2022.7.4 ホッとひといっKi 第41回

*10:最後の公演地だった京都公演は初日の2公演以外が全部なくなりました。

*11:超絶面白くて最高のメディアミックス作品なのに諸般の事情により配信はないしBlu-rayはそもそも存在しないしDVDは廃盤だし新規ファン泣かせの作品

劇場版SOARA2楽しかったよ!!!の感想 ※途中からネタバレあり

こんな人におすすめです!!!

  • 最近まっとうな人間と仕事(生活)してない気がする/疲れた
  • 人の優しさに触れたい
  • 若いいのち(学生)を慈しみたい

 

※もちろん、上記のような人生に疲れている人ではない人にもおすすめです。

 

 

前作(劇場版SOARA)あらすじ ※個人の主観による意訳


高校の学校行事である「三年生を送る会」のために、なんやかやで男子学生5人でバンドを臨時結成したよ!
とっても楽しかったからこのメンバーでバンド活動を続けよう!オーディションも申し込んでみよう!!ワーーーッ!!!

 

今作(劇場版SOARA2)あらすじ ※個人の主観による意訳

もうすぐバンド結成1周年!つまりは結成当時2年生だった3年生組(5人中3人)が卒業しちゃうよ!
バンドのオーディションは順調に選考通過!それぞれの道(大学受験)を目指しつつ、少しずつ変わっていく日常になんやかや思うことはあるけど前に進もう!!!飛び出せ!青春!!!

 

↓↓↓ きちんとした公式の情報はこちら ↓↓↓

 

soara-movie.com

 

 

キャラクターを知らなくても、ツキプロ?イブステって何???と思っていても、前作を見ていなくても大丈夫です。
ポスターやHPのイメージ通り、学生バンドが青春している日常ストーリーです。

 

めっちゃオモロ~~~!!!!!!!!の気持ち⇔座席の埋まり具合との寒暖差が激しくて切なかったので(単に見に行った時間帯やタイミングが悪かったような気もする)、楽しかった!!!ミリ知らの人にも見てほしい!!!と思ったので感想を書きました!

でもネタバレ回避して楽しく語る術がわからなかったのでネタバレ含みます!

 

 

 

※以下、ネタバレ要素を含みます※

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くもり止めのメガネクリーナで泣いた話

拭き取るタイプのくもり止めのメガネクリーナ。皆さんはどんなものを思い浮かべるだろうか。

オレンジ色のパッケージのものを思い浮かべてほしい。使い切りタイプで小分け袋に入った、ドラッグストアなどで購入できるタイプのもの。

先日、思わぬところでそれを見かけてちょっと泣いた。そんな話です。

私はお芝居を観るのが好きです。大変な状況下ではありますが、あらゆる対策を行った上で少しずつ劇場が開き始めています。

かくいう私も先日、自粛明けの初観劇に行くことができました。チケットは前から3列目。1列目は感染予防対策のため潰しているとのことだったので、実質2列目。フェイスシールドをしなくて良い席の中では最前席。個人的には未だかつてない、とんでもねえ席です。

公演当日、おっかなびっくりで会場に向かった私は、お目当ての公演のポスターと会場スタッフさん達の姿を見つけた瞬間ちょっと泣きました。

あそこで演劇をやってる。演劇が見られる。本当か。

感動しながらも落ち着いて汗を拭き拭き、軽く扇子で顔や身体を仰ぐ。準備ができたところで入場。ドキドキしながら体温を測ってもらい手を消毒、チケットを見せて自分でもぎる。ここまできてやっと一安心。

いつもより人の少ないロビーをぷらっと歩き、ウロウロする理由もないので大人しくさっさと席に着く。近い。とても、近い。すごい。

視界に入った前の席のお姉さんをなんとはなしに見つめていると、フェイスシールドが入っているであろう袋を見つけた。自分もいつ使うことになるかわからないから、つけ方をチラッと拝見させていただこう。頭の片隅に入れておく。

目の前に組まれたセットをしげしげと見回したり、パンフレットをぼんやり眺めたりしているうちに開演時間が迫る。前の席の方々がゆるゆるとフェイスシールドの準備をし始める。

おでこの部分にはちょっとしたクッションがあるようだ。固定方法はゴムバンド式。調整はできなさそう。締めつけが苦手な方はつらいかもしれない。シールド部分についているフィルムを剥がす。これは知ってる、Twitterで見かけたやつだ。どうやらフィルムは片面だけのようだ。色々なタイプがあるのかもしれない。

なるほどなあ。と、ひとしきり観察を終えた私は、あまり凝視していても申し訳ないので目を離そうとした。が、フェイスシールドが入っていた袋からこぼれ出た品に目を奪われた。

オレンジ色のパッケージ。あれ、知ってる。

ド近眼の私は知っている。メガネのくもり止め用のウエットシート。

フェイスシールドをつけたら視界がくもるから嫌だ。せっかくの最前席なのに。言葉が脳裏でフラッシュバックした。

よくよく見ると、フェイスシールドが入った袋には注意事項や手順のようなものが書かれたちいさな紙が貼られている。作品の世界観に合わせたデザイン。マスキングテープで貼り付けられたちいさなメモ。

大きなフェイスシールドに対して、メガネクリーナはとても小さい。こんなに小さくて薄いものを、ひとつひとつ袋に入れてくれた人がいるのか。

そう思ったときにはもう目から一雫の涙が零れていた。

いやいやいや。まだ始まってませんが!?と自分で自分に突っ込んだ。びっくりした。(でもよく考えたら入場前の段階ですでに泣いてる)

座席を潰すために「座らないで」といった表示を貼る。ソーシャルディスタンスが保てるように足のマークを床に貼り付ける。毎公演全席消毒する。幕間には舞台上も消毒する。人が触ったところは入念に。もちろん換気もする。注意喚起したい観客に対しては、なるべく声を上げずにボードを掲げて伝える。規制退場の際には効率の良いルートを組んだ上で、順次アナウンスを入れる。

いち観客の目からは到底見えないような、通常の興行に追加された数多のタスク。マイナスを少しでもマシなマイナスに近づけるための努力。決してプラスには届かない行い。

途方もない、祈りに近い作業の気配。

言葉にすればするほど感覚からは遠のくような気がするけれど、記録として留めておきたいなと思ったので記しました。

今公演されている、もしくは休演している、お稽古されている、これから公演を予定されている作品達が、どうか少しでも多く公演され、無事に大千穐楽に辿り着けますように。そして、公演されなかった作品達が、またいつの日にか日の目を見れますように。

 

 

 

2020.8.8 noteに投稿

 

2020.4.25 ネット演劇「マトリョーシカの微笑」

緊急事態宣言が発令されてた時期に、はじめて配信で観劇したのがこの作品。

見ようと思ったきっかけは、「とにかく新作の演劇が見たい」という飢餓感と「この役者さん達ならきっと素敵なお芝居を繰り広げてくださるだろう」という信頼感。あとは、嗜好が近いフォロワーさんが配信チケットを買ってたとか、新しい取り組みを応援したいとか。

 

正直「ネット演劇ってなんやねん」と思ってましたが、結論から言うと面白かったです。

 

赤澤燈さん、染谷俊之さん、平野良さんの三人芝居。役者さんはそれぞれグリーンバック(多分)の個室で演じ、リアルタイムで三人をひとつの画面にまとめて映し出して、背景には世界観に合ったイメージ写真を合成。いわば電◯少年的な画面でのお芝居。

 

リズミカルに交わされる会話から、それぞれの役どころや人間像を思い巡らせているうちに物語は進み、今日も染谷さんは美しい。役者さん達の熱も入る。ついには、感情が昂って思わず画面からログアウトしてしまう赤澤さん。笑(※座ってお芝居されてたのですが、立ってしまうとカメラのフレームからはみ出てしてしまうため見切れます)

 

気付かないご本人に向けて、役を守ったまま注意する平野さん。注意するだけでは終わらない。そのあと「意図的に立って、敢えて画面からログアウトして突っ込み待ちをする技」を生み出していました。笑

 

その他にも、セルフASMR的な演出としてマイクの近くでじゃが◯こをサクサクさせて「カツ丼を食べる音」を演出。

 

……平野さ〜〜〜ん!!!(すきです)

 

昼夜ともに平野さんの楽屋トークつきの配信チケットを買ってて良かったなと思いました。(赤澤さんと染谷さんのも聞きたかったのですが一人しか選べなかったような……あと、そのときは複数人分配信チケットを買うという発想もなかった気がします)

 

観終わって個人的に嬉しかったことは、新しい表現が生まれる瞬間に立ち会えたこと。役者さん達が口を揃えて「久しぶりにお芝居した!」「楽しかった!」と嬉しそうにしていたこと。

 

それから、役者さんが「今、目の前で時間を共有しているであろう観客に向けてお芝居をする気持ち」を持って演じてくださるのであれば、それは「映像作品」ではなく「演劇作品」なのだと思えたこと。

 

冒頭で、プロデューサーの丹羽多聞アンドリウさん直々のご挨拶と作品紹介が聞けたのも良かったなと。新しい試みだからこそ、こういった説明や心配りがあると受け取る側として安心できるし、何より、実際のマトリョーシカをパカパカ開けて「あっ、まだ入ってる。。」といったご様子が微笑ましかったです。笑

 

タイムシフト再生(アーカイブ再生)は可能なのか?見られるとして、実際にどうやって見るのか?など、当日まで誰もあんまりわかっていなかった感じが今はもう懐かしいです。(※アーカイブ再生できました。当日23:59まで観れたような?)

 

「配信のアーカイブ再生は物語のスピード主導権が自分にあるから早送りできてしまう(リアルタイム感ダウン)」「同じ脚本の作品はどうしても2回目以降が集中しづらい」という個人的なデメリットがあることに気付きましたが、この辺はまあ、想定の範囲内というか、なんというか。

配信ならではのメリット・デメリットを感じつつも、「気になった配信作品は積極的に見よう」と思わせてくれるきっかけになった、個人的に記念すべきタイミングで「観劇」できた作品でした。

 

 

 (2020.7.30 note投稿/2021.1.1記事移行)